圧勝とはいえども

反町監督、１発狙いの攻撃に激怒「収穫は勝ったことだけ」

反町監督、１発狙いの攻撃に激怒「収穫は勝ったことだけ」(サンケイスポーツ)
　北京五輪アジア２次予選（２月２８日、国立競技場）「収穫は勝ったことだけ」−。４大会連続の五輪出場を目指すＵ−２２日本代表の反町康治監督（４２）は、五輪予選初戦の白星にも「がっかりした」。格下の香港に苦戦した揚げ句の３−０勝利にご立腹だ。日本協会・川淵三郎キャプテン（７０）も予選突破に向けた厳しい現状に苦言。勝って兜の緒を締めよ…だ。

　注目の五輪予選“開幕戦”で勝った。だが会見場に表れた指揮官は、まるで敗軍の将だった。

　「収穫は勝ったことだけ。勝ったけどがっかりした気持ちです」

　反町監督の試合後の表情は引きつっていた。結果が求められる五輪予選で「勝利」以上のものはない。それでも、五輪出場という至上命題を見据える監督の口からは、不満しか出てこなかった。

　前半１１分にＦＷ平山のゴールで先制したまでは良かった。しかし、その後は長く沈黙。スタンドからは「ゴールだよ、ゴール」「決めろよ」などの怒号とともにブーイングも起きた。１−０の緊迫状態が続き、追加点はようやく後半２１分になってから。シュートは計２２本放ったが、決定力不足は相変わらずだった。

　反町監督は「最初にストレートで点を取れちゃったから、（その後も）ストレートばかりになった」とボクシングのテクニックに例えて反省した。「相手のパワーを逃げさせてジャブ、ジャブでストレート。そういう部分をビデオを見せながら改善したい」。前日までに徹底したはずのサイド攻撃やミドル弾などの波状攻撃ができていなかったことが、指揮官には不満だった。ハーフタイムのロッカーには「個人プレーに頼りすぎ。１発を狙いすぎだ」という怒号も響いた。

　２次予選スタートの日本に対し、香港は１次予選から出場する格下チーム。「本来なら７、８点取れている相手」とＭＦ本田圭（名古屋）は言った。しかし、このありさま。Ａ代表経験者のＤＦ水本（千葉）が「今まで目指してきたサッカーと全然違う。それが一番の反省点」と言えば、ＤＦ青山直（清水）も「このままこの調子でやってれば、強い相手に難しくなる」と吐露した。

　２次予選をクリアしても、１位しか突破できない最終予選では同組に韓国、中東諸国、Ａ代表がドイツＷ杯で敗れた豪州も入る可能性がある。視察した川淵キャプテンは「もう一段レベルアップしないと、五輪に出るのは難しいということが分かった」と不安をもらした。勝って兜の緒を締めるしかない。

　「情熱という意味ではまったく問題なかった。逆に熱が入りすぎ、やるべきことを忘れてしまった」と反町監督。予選は１１月まで続く。北京へ向けて、この不満を糧にする。

〔写真：懸命に攻め込むカレンだが、ゴールには届かず〕

2007年3月1日　03時56分　サンスポ

ＦＣ東京的にはまずまずでしたが(苦笑）
なんというか中盤にもう一人という感じでしたね・・・

オシムのお叱り、凡戦に説教予告…反町「やっぱり…」

　初戦が凡戦に終わった反町ジャパンにオシム監督が初ボヤキ。「こういう試合は内容はどうあれ勝てばいいんだ。でも細かいことは後で話す機会があるでしょう」。何と反町監督へ説教予告。これを協会関係者から聞いた反町監督は「やっぱり。オシムさんはそういっていましたか…」と蛇ににらまれた蛙だ。

　観衆は当日売りこそ６０００枚近く出たが、５万５０００人で超満員の国立競技場で１万１９０９人という寂しい数字。Ｊリーグの平均観客動員数に及ばない。「少ないね。もう少し観客が入ればもっといい結果が出たかもしれない」とオシム監督も反町ジャパンの不人気には残念そう。日本代表のスタッフ会議は週２回定期的に開催。次回は明日２日の予定で、その冒頭はオシム監督による反町監督への説教で幕があくことになる。

2007年3月1日　16時35分　夕刊フジ

日本代表、９月に欧州遠征…オーストリア、スイスと対戦

　【ハンブルク２７日】日本代表が９月の欧州遠征でオーストリア、スイスと対戦すると、２７日付の地元各紙（インターネット版）が報じた。日本、オーストリア、スイスにチリを加えた４カ国が、２都市で大会を開催。ＦＩＦＡランク４１位の日本は７日に同ランク６１位でＷ杯７度出場のオーストリアと、１１日に同１４位でＷ杯８度出場のスイスといずれもクラーゲンフルト市で対戦する。オーストリアは日本代表のオシム監督の自宅があり、クリア紙では「オシムが帰って来る」との見出しで日本を紹介している。

2007年2月28日　03時39分　サンスポ