負けて益々意気軒昂・・・?

<サッカー>オシムジャパン初黒星 サウジに惜敗 (毎日新聞)
 【ジッダ(サウジアラビア)仁瓶和弥】サッカーの07年アジアカップ予選で日本は3日(日本時間4日)、当地のアルファイサル競技場でワールドカップ(W杯)ドイツ大会出場国のサウジアラビアと対戦し0―1で敗れた。日本はオシム監督が就任後、公式戦3試合目で初黒星を喫した。

 日本は中盤から次第にリズムを取り戻し、前半30分過ぎには田中達也浦和レッズ)、遠藤保仁ガンバ大阪)らがシュートを放った。しかし、GKの好守に阻まれ得点を挙げられず、後半28分に決勝点を許した。

 敗れた日本は予選A組で通算2勝1敗となり、勝ち点6で2位に後退。3連勝で勝ち点を9に伸ばしたサウジアラビアが首位に立った。来年7月、タイなど4カ国で共同開催される本大会には予選各組上位2チームが出場。日本は6日に敵地でイエメンと対戦する。

 ○サウジアラビア1―0日本●

 ミスや詰めの甘さをつけ込まれるなど、日本は試合運びに若さが出た。精力的に動いて優位に進めた日本だが後半28分、中盤でボールを奪われ、シュートのこぼれ球をドサリに決められた。闘莉王が攻撃参加して同点を狙ったが、FWをサポートする中盤の動きやDFラインの押し上げがやや遅く、ゴールをこじ開けられなかった。


 ▽日本・オシム監督 
プレッシャーがないのに相手にボールを

プレゼントするなど、子供のようなプレー

をしてしまった。ただ、チャンスを多く作り

内容は悪くなかった。

敗戦から学ぶ姿勢が大事。

結果に満足はしていないが、若いチーム。

長い目で見てほしい。


 ▽サウジアラビア・パケタ監督 前半押し込まれ厳しい展開だったが、守備陣が良くしのいでくれた。W杯の主力がいなかったが、若い選手が自信を持ってプレーした。

 ◇「敗北は最大の教師」

 「結果は負けたが、内容は良かった」「結成間もないチーム。今後に期待してほしい」。初黒星を喫したオシム監督からは、イエメン戦(新潟)の時のような辛らつなコメントは少なく、悲壮感もなかった。オシム流に言えば、「敗北は最大の教師」が当てはまる試合だったのだろう。

 確かに、考えて走るサッカーの後者の部分は及第点に近かった。40度近い過酷の条件下で、日本選手特有の敏しょう性と持久力を発揮。ミスが目立った立ち上がりを除けば、素早いパス回しで暑さに慣れているサウジアラビアを圧倒した。

 だが、オシム監督が問題視したのは前者の部分だった。「深刻だったのは考えないでプレーしたこと。せっかくチャンスを作ったのに、ただ前にけってつぶしてしまった」と指揮官は嘆いた。

 例えば、逆サイドにフリーの選手がいる場面でやみくもにゴール前にクロスを上げたり、パスのスペースがあるにもかかわらず強引にシュートを打って相手を助けてしまう場面が目立った。ミスとまでは言えないが、目指すサッカーの根幹につながる部分。オシム監督は選手の未熟さ、思慮の足りなさに納得が行かなかったのだろう。

 これらは、頭で覚えるより、体に染み込ませるもの。一朝一夕には行かないが、経験を積むことで改善することは可能だ。その意味で、一つの敗戦によって悲観も楽観もする必要はない。監督が望むレベルまでは達するための道のりは始まったばかりだから。【仁瓶和弥】

 ○…厳しい暑さに苦しみながらも、右アウトサイドの加地が献身的な動きで攻めの起点を作った。前半16分、遠藤との壁パスから三都主に好クロスを供給。終了間際にも我那覇にクロスを送り、好機を演出した。周りのフォローが遅く、1対1で勝負を余儀なくされる場面も目立ち「もう1人絡めば楽になった。パスコースが限定されるので判断を早くしたい」と振り返った。

 ★二川ら4人がベンチ外れる アジアカップ予選A組のサウジアラビア戦で日本はGK西川(大分)、MF二川(ガ大阪)、伊野波(FC東京)、梅崎(大分)の4人がベンチを外れた。4人とも代表初招集組。

毎日新聞9月4日]


マスメディアでは「子供のようなプレー」が一人歩きしていたが、決してネガティブなコメントはしていなかったようですね・・・テレビでの記者会見でも第一声が「マスメディアもサポーターももっと怒ってください」で、にやりと笑って締めたとか・・・実はオシム監督も「忍」の一字を学んでいる(噛み締めている)のかもしれません。不敵な笑みを湛えながら・・・