☆W杯決勝:ジダン頭突きの原因 さまざまな憶測広がる


フランス・ジダン(右)の頭突きを受けピッチに倒れこむイタリアのマテラッツィ=ロイター ジダン選手は何を言われたのか−−。9日行われたサッカー・ワールドカップ(W杯)決勝でフランスのジダン選手の退場処分につながった頭突きの原因をめぐり、フランス内外のメディアでは10日、さまざまな憶測が広がっている。

 イタリアのマテラッツィ選手が暴言を吐き、ジダン選手は怒りを抑えられなかったとの見方が支配的だ。その暴言の中身について、フランスのニュース専門テレビLCIの記者は「人種差別的な内容、あるいは家族に関する内容だったのではないか」との推測を紹介。ジダン選手はアルジェリア系移民の家庭に生まれた事実が念頭にある。

 フランス公共ラジオによると、ブラジルのテレビ局は読唇術の専門家の分析として、マテラッツィ選手がジダン選手の姉を侮辱する発言を2回繰り返したとの見方を伝えた。侮辱されたのは母親との憶測もある。

 AP通信は、イスラム教国アルジェリアにいるジダン選手のいとこの話として「テロリスト」呼ばわりされたのではないかというフランス語の記事を配信した。英紙ガーディアンも同様に「マテラッツィがテロリストと呼んだ節がある」と情報源を明示せずに伝えた。(共同)

毎日新聞 2006年7月11日 0時04分 (最終更新時間 7月11日 1時19分)