倒れることは恥ではない

cafebakerst2006-04-03

☆バトレニ・誇り高き炎:サッカーW杯・クロアチア/ マルコ・バビッチ
 <Vatreni>
 
 ◆海外で学び磨かれたMF・バビッチ

 ◇「立ち上がらぬことは恥」

 クロアチアの不動の左サイドハーフマルコ・バビッチ(25)は、クラニチャル監督から絶大な信頼を受けている。右のスルナが強引なドリブル突破で相手陣内に穴を開けるのに対し、バビッチは前線の選手との多彩なコンビネーションで崩していく。その才能は、ドイツ1部リーグのレーバークーゼンで磨かれた。

 バビッチは99〜00年シーズン途中、クロアチアのオシエクから10代の若さで移籍した。当時の欧州の移籍市場はバブル化し、どのクラブも将来有望な若手を大金をかけて買いあさっていた。ただ欧州連合(EU)に加盟していないクロアチアの選手は「外国人」として南米やアフリカの選手と競争し、勝たなければいけない厳しさがあった。

 当時、レーバークーゼンにはドイツ代表のバラック、ブラジル代表のルシオら豪華メンバーがそろい、01〜02年シーズンには欧州チャンピオンズリーグで準優勝した。

 「世界最高の彼らと毎日練習し、多くのことを学べた。ここに来たのは、学び、練習し、働くため。夢の実現のために、すべてを故郷に置いて来た」

 だが、クラブレベルでの成功とは対照的に、代表では出場機会が満足に与えられない不遇の日が続いた。当時のバリッチ監督が若手起用に消極的だったからだ。それが一変したのは04年夏。欧州選手権本大会で1勝もできず、1次リーグ敗退した責任をとって監督が辞任した。後任にクラニチャル監督が就き、MFのバビッチ、スルナ、ニコ・クラニチャル、FWクラスニッチら80年代生まれの選手を積極的に起用し、若手とベテランのバランスが取れた活力あふれるチームに作り替えた。バビッチも左MFとして不動のレギュラーの座を獲得した。

 バビッチは「クラニチャル監督が就任する前は、クラブでどんなに活躍しても、代表では重要な場面で起用されなかった。期待されているとも感じなかった」と振り返る。「今は、信用されていると感じる。負けなしでW杯欧州予選を突破したのも、大きな自信になっている」と打ち明けた。

 強力な攻撃面ばかりが注目されがちな今の代表だが、バビッチの思いは少し違う。「我々の最強の部分は守備、そして団結だ。全員が美しいサッカーをしたいと望んでいるが、W杯では同時に成功するサッカーを望んでいる」。日本の印象については「90分間、全力で戦ってくる。過小評価はしない」と、決して侮ってはいない。

 現代表はレギュラーのほとんどが国外でプレーする。「倒れることは恥ではない。むしろ立ち上がらないことが恥だ」。バビッチも、このクロアチアのことわざを胸に挑戦を続けてきた。人口440万人の小国ながら、競争力を保つ誇り高き炎「バトレニ」(代表の愛称)の強さの熱源が、ここにもある。【安間徹】=おわり

毎日新聞 2006年4月3日 東京朝刊


ジーコジャパンの最大の弱点は、失敗することよりも失敗を恐れてなにごとも万事消極的な部分。チャレンジして失敗しても誰もフォローをしないせいもあるけど・・・
それでかえってより大きなピンチ(危機とまではいわないが)を招いているのが皮肉といえば皮肉。

鹿島草創期に住金の独身寮に一人暮らししてまで鹿島を盛り上げたジーコは間違いなくJリーグの恩人なんだけど、最近のジーコは官僚的というか政治家になってしまったような気がする。



おととい、横浜国際に参戦したけど、詳しくはまた後で書きます・・・