驚異的回復でもこういうときこそ慎重に

梶山11・21サウジ戦での復帰に照準

戦列復帰への意気込みを語った、東京MF梶山

 左足骨折で長期離脱した東京のU−22(22歳以下)日本代表MF梶山陽平(22)が26日、北京五輪アジア最終予選サウジアラビア戦(11月21日、国立)での復帰に照準を定めた。東京・小平市内で、骨折した9月12日カタール戦以来、初めてピッチ上でボールを使ったリハビリを実施。サイドステップや短距離キックを試し「違和感はない。サウジ戦までにはサッカーができるかも。出たい気持ちはあります」と笑顔だった。

 自宅でも医療用の超音波機器を使うなど必死の治療が奏功し、驚異的に回復。当初は全治3〜4カ月の診断も、チームトレーナーは「(サウジ戦での復帰の)可能性はゼロではないと思う」と話した。経過が順調ならば、来週にもジョギングを開始する。

[2007年10月27日9時16分 紙面から]





17歳MFがバイエルン救った/UEFA杯

勝利を喜ぶバイエルンのクローゼ(左)とルシオ(AP=共同)

<UEFA杯:バイエルン3−2レッドスター>◇25日◇2次リーグ◇F組◇ベオグラード

 優勝候補のバイエルン(ドイツ)が、新鋭の力でF組首位スタートを切った。アウエーでのレッドスターセルビア)戦で、後半36分から17歳MFトニ・クロースが途中出場。5分後のFKでFWクローゼの同点弾をアシストすると、終了間際には直接FKを決め、チームを3−2逆転勝利に導いた。8月のU−17W杯でMVPに輝いた男が、大舞台で大器の片りんを見せつけた。

 新星の右足が名門を救った。1点を追う後半41分、クロースは左サイドで得た約25メートルのFKを、最前線のクローゼの頭に合わせて同点弾をアシスト。ロスタイム4分には、ほぼ同じ位置から、GKの腕を擦り抜ける低弾道の高速FKを蹴り込んだ。「最初は(敗色濃厚で)壊滅的な状況だった。アウエーで勝ち点3を取れたのは大きい」とベテランのような落ち着いたセリフで振り返った。

 8月のU−17W杯で最優秀選手に輝き、先月のブンデスリーガでデビューした。視野の広さと精度の高いキックが魅力の司令塔タイプ。ヒッツフェルト監督は「今日こそプレーさせてやろうと思っていた。将来はドイツ代表を背負う選手になる」と大舞台で衝撃を残した新鋭を絶賛していた。

[2007年10月27日8時42分 紙面から]

バイエルンVSレッドスター