J1復帰神戸4億円でC大阪大久保獲り
2006年12月22日(金) 10時6分 日刊スポーツ

 J1復帰を決めた神戸が、三木谷マネーで元日本代表FW大久保嘉人(24)の獲得に乗り出していることが21日、分かった。移籍金を含め、総額4億円以上の資金が必要になるが、三木谷浩史会長(41)のバックアップなどで用意する見込み。すでにC大阪に対し完全移籍での正式オファーを出している。かつてはトルコ代表FWイルハンを獲得するなど、資金力には定評のある神戸が、本気で戦力充実に乗り出した。
 J1昇格を決めた神戸が補強に本腰を入れた。目玉として白羽の矢を立てたのが大久保だ。元日本代表FWには横浜などJ1の複数クラブがレンタル移籍での獲得を目指しているが、神戸はすでに完全移籍を提示している。
 「三木谷マネー」が後押しする。大久保の年俸は5000万円(推定)で、完全移籍なら約4億円というJ史上最高レベルの移籍金がかかるとみられる。それでも神戸には、楽天社長の三木谷会長のポケットマネーがある。同会長はすでに、チームの累積赤字約29億円をポケットマネーで補てんすることを決定。9日にJ1復帰を決めた際には「これからはJ1で優勝できるチームをつくりたい」と野望を語っており、補強へのバックアップも約束している。
 神戸は今季J2でリーグ2位の78得点を挙げたが、チーム最多は三浦の15得点。1年を通じて3トップの中央を務めるセンターFWを固定することができなかった。すでにJ2山形のブラジル人FWレアンドロを獲得したものの、安達社長兼GMは来季の補強について「J1ならJ1なりの選手をとらないと。早めに手は打っている」と話している。
 さらに01年のC大阪入り以来、大久保は関西に愛着を感じており、神戸にしても破天荒なキャラで人気も高い大久保は観客動員でプラスを計算できる。
 この日大久保の代理人の田辺氏は、別の選手の契約更改で神戸のクラブハウスを訪れ「神戸からオファーがあるか?」との問いに「すべてはこれからです」と明言を避けた。しかし同氏は今日22日にC大阪と2回目の交渉を行う予定で「明日(22日)になれば何らかの進展はあるはず」と見通しを示した。大久保本人も早期決着を望んでおり、交渉次第で早期に移籍が実現する可能性もある。

[ 12月22日 10時6分 更新 ]