中田の初仕事?

もうサッカーとはあまり関係ない話かもしれませんが…


☆中田氏“初仕事”で大黒スカウト


 W杯ドイツ大会を最後に現役を引退した中田英寿氏(29)が、W杯日本代表FW大黒将志(26=グルノーブル)を“スカウト”した。大黒が、中田氏と同じマネジメント事務所サニーサイドアップ代理人ジョバンニ・ブランキーニ氏と契約することが明らかになった。中田氏が仲介したもので、ビジネス界への転身が噂される同氏にとって引退後の“初仕事”となる。

 中田氏が大黒を後継者に指名した。関係者によるとW杯期間中、中田氏は大黒と、たびたび話し合いの場を持っていたという。その内容はサッカーだけでなく、移籍や代理人選びなどにも及び、自らの経験を生かして大黒のサッカー人生の指南役を買って出たようだ。

 そんな中田氏の橋渡しもあって、大黒はサニーサイドアップと契約を結ぶことを決断した。近く詰めの交渉を行い、正式に契約を交わす。イタリアの大物代理人ブランキーニ氏と契約する手はずも整っている。現役生活と並行して東ハト執行役員を務めるなど、ビジネスセンスを発揮してきた中田氏。自身はチェコ、フランスなどを旅行しているが、大黒の“スカウト”が第2の人生の初仕事となりそうだ。

 2人が初めて対面したのは05年3月のW杯最終予選イラン戦前。宿舎で握手を交わし師弟関係がスタートした。遠征先の朝食では必ず同じテーブルに着き、05年6月の北朝鮮戦(バンコク)前には芝生の上で長々と話し込んだ。ドイツ入りしてからも、大黒が中田氏を慕うように2人で居残りシュート練習を行った。そしてピッチを離れても、その関係は変わらない。

 大黒のサニーサイドアップ入りは、両者にとってプラスになる。大黒はマネジメントと移籍交渉を任せることでプレーに集中できる。将来的にフランス2部のグルノーブルからビッグクラブへの移籍を視野に入れている大黒にとって、ローマなど、名門を渡り歩いた中田氏の移籍をサポートしたブランキーニ氏は心強い存在となる。

 一方、中田氏の引退によって、契約を結ぶ現役サッカー選手がいなくなったサニーサイドアップにとっても、大黒の獲得は大きな意味を持つ。日本代表で知名度があり、ユニークなキャラクターの大黒は新たなビジネスを生み出す素材だ。グルノーブル移籍時の大黒の移籍金は推定2000万円にすぎない。だが、今後の活躍次第で何倍にも高騰する可能性があり、ブランキーニ氏にとっても魅力ある選手だ。

 大黒は7日、公式ブログ上で「ヒデさん(中田氏)にはこれからもお世話になるし、いろいろ教えてもらいたいと思っています」とつづった。大黒は14日にグルノーブルの練習に合流し、欧州での2シーズン目がスタートするが、ピッチ内外で中田氏のアドバイスを生かしていくことになる。

 
[ 2006年07月09日付 紙面記事 ]


参照、大黒選手のブログ
http://www.oguro-blog.com/