豪州研究(スポニチ)
大手サッカーサイト(サッカーUGとか)でも話題になっている、国立霞ヶ丘競技場売却問題ですが、とりあえず霞ヶ丘と秩父宮のネーミングライツの売却という結論になりそうです。トヨタカップ関連でトヨタ自動車が有力らしいが、与党の中でも反対論は根強いみたいですね。
☆[シドニー通信]
ギリシャ戦でベールを脱ぐ変幻自在のフォーメーション
[06.05.25]
昨年ドイツで開催されたコンフェデレーションズ杯でオーストラリアは5得点を挙げながらも10失点の3敗を喫した。フランク・ファリーナ前監督時代の終わりを告げたのは、この失点ではなかったか。翻ってヒディンク監督は、ウルグアイとの大陸間プレーオフで2試合計210分を戦って1得点、1失点。つまりは守りの勝利だったと言える。
勝利の秘密は、「一部隊としての守り」を繰り返し唱えたヒディンクの呪文だった。その試合はMFとストライカーが前線から積極的にプレスをかけ、ディフェンス陣の重荷を分かち合っていた。今はそのとき以上に選手が自分の役目を自覚しているのではないか。
「今のまとまりはすごい。バックにいる選手も自分の役目を分かっている。何を求められているかも理解している。ヒディンク監督は、3バックにしたり4バックにしたりいろいろなフォーメーションでたくさんの練習をさせる。どんなフォーメーションでプレーするにせよ、後ろは堅固だ。ウルグアイ戦で見せたように、彼は試合30分後には、フォーメーションを変えている。変えることに監督は恐れを抱かない」と語るのは、DFスコット・チッパーフィールド(バーゼル)だ。DFトニー・ポポビッチ(クリスタル・パレス)も、「監督が来て、いくつか変えた。それがうまくいっている」という。
25日にメルボルンで行われるギリシャ戦以降の試合を勝ち抜いていくために、オーストラリアの新フォーメーションが形を見せてきた。ヒディンク監督は、よりディフェンスを優先した戦略を考えているようだ。24日午前のトレーニングでヒディンク監督は、4−2−3−1のフォーメーションで練習を始めた。少なくとも、初戦の日本との一戦にはこれを基本に行こうという構えのようだ。
このフォーメーションは昨年11月の大陸間プレーオフ・ウルグアイ戦の時と何が違っているか?
バックに4人を配置し、ボランチを前に置いたこと。このオプションで、相手のす速い攻撃をカバーすると同時に、深い位置からでも攻撃を仕掛けられる態勢をとるという計算だ。
少なくともギリシャ戦では、FWキューウェル(リバプール=イングランドで治療中)とMFカーヒル(エバートン=合宿に参加はしているが、軽い運動のみ)を欠いたまま戦わなくてはならないヒディンク監督の苦肉の策とも言える。今晩の試合では、故郷のヒーロー(メルボルン)であるFWアーチー・トンプソン(PSV)は陣列に入るだろうが、上記2人の代わりにMFマイル・ステリョフスキ(バーゼル)とMFジョシップ・スココ(ストークシティ)が入るものとみられる。DFルーカス・ニールが、徐々にフィットしてきているのも頼もしい。
練習試合を見ていても、トニー・ポポビッチを犠牲にして、故障癒えたDFクレイグ・ムーア(ニューカッスル)を戻し、ディフェンスをより堅固することは確実だ。ただ現時点で氏GKをゼリコ・カラック(ミラン)でいくか、マーク・シュワルツァー(ミドルズブラ)でいくかは、決めかねているようだが、どちらかと敢えて言うなら、カラックがスタメン入りに近いのではないか。練習試合でも途中で2人を交代させ、調子を探っているようだ。
スココとMFジェイソン・カリーナ(PSV)は、ともに攻撃的MFと防御的MFの両方の役を練習していた。スココはファリーナ前監督時代では中軸の1人だったが、ヒディンク監督下では脇役に回っていた。イングランド2部リーグでも決して満足のいく状態ではなかった。しかし、彼は決してグチをこぼさない。もともとはMFとして頭脳的なプレーヤーだ。 「調子は戻ってきていると思う。体力的にも完璧だ。今はできるだけコンディションを整えることを最優先している」という。ここにきて、ようやくヒディンク枠の中に入り込んだという印象をもつ。
本大会でのスタメン起用確実とみられるチッパーフィールドも、精神的に立ち直ってきた。つい1週間ほど前は、スイスリーグ最終戦で予想もしなかった1−2の敗戦。FCチューリッヒに優勝をさらわれ落ち込んでいた。
「シーズンを通してずっとわれわれがリードしてきた。最後の10秒で全てを失った。われわれは立派なシーズンを過ごしたが土壇場で最悪のシーズンになった。成功と敗北の違いは大きい。これを乗り越えるには少々時間がかかる。しかし、オーストラリア代表選手になった以上は忘れるんだ」
故郷メルボルンで錦を飾る予定だった長身ストライカー、ジョシュア・ケネディ(ディナモ・ドレスデン)はアキレス腱が張り、ギリシャ戦は出場できないかもしれない。また、FWジョン・アロイジ(アラベス)、合宿中に足の故障が再発したのか火曜日は練習試合できず。ギリシャ戦の出場が危ぶまれている。
「チームの団結力が最も大切だ。もちろんいい選手は必要だ。しかし、1人の選手にこだわってはならない。われわれはチームとして戦うくんだ。ハリー(キューウェル)が戻ればわれわれはうれしい。もし体調が整わなければ、それでも戦わなくてはならない」とヒディンク監督。
本日の予想スタメン(4-2-3-1)は以下のとおり。
GK:ゼリコ・カラック
DF:ブレット・エマートン、ルーカス・ニール、クレイグ・ムーア、
スコット・チッパーフィールド
MF:ジェイソン・カリーナ、ヴィンス・グレラ、ジョシップ・スココ、
マルコ・ブレシアーノ、マイル・ステリョフスキ
FW:マーク・ビドゥカ
対するギリシャは4−4−2のフォーメーションのようだ。
昨日(24日)午前中は練習を休み、疲れを癒した。ヒディンク監督のトレーニングは、タフの一言に尽きる。明らかに、日本攻撃陣のハイテンポのボール回しを計算に入れている。
「少し疲れはある。しかしタフな練習をすることはいいことだ。目的は何をさておき強くなること。今晩の結果がどうあれ、それは大事ではない。なんとしても、初戦の日本戦に向けて気力体力を高めていくことだ。いい加減な準備をしたら、のちのち体力気力を上げていくことはできないからだ」
キックオフは、日本時間の夕方6時半。メルボルンのMCGスタジアムは、緑と金の海になるのか、青と白の海になるのか…大きなギリシャ・コミュニティを持つメルボルン。9万5000枚のチケットは売り切れ。ファンはどちらの色のシャツを着てくるのだろうか? 勝敗の行方は別として興味がある。(北村元=シドニー通信員)
http://www.sponichi.co.jp/wsplus/column_t/06660.html
[ 2006年05月25日付 書き下ろし ]
いまさらという感じもありますが、日本の最近の不調はやはりボランチとDF(宮本・中澤)の間のスペースに入り込まれて失点をしてしまうというパターンではないかと・・・Jビレッジの合宿でも高校生に中田英と宮本の間に入りこまれてしまい、守備の連携を確認するということがあったようです。今野が順調だったら、きっちり閉められたはずだったんですが・・・