お手並み拝見といきましょうか

ベガルタ、元柏の佐藤由獲得へ  


ベガルタ仙台が、新シーズンへの補強の目玉として、昨季限りでJ1柏を戦力外となったMF佐藤由紀彦(31)の獲得を目指していることが3日、分かった。MFロペスが横浜Mに移籍し、層が薄くなる攻撃的MFの補強が急務となっていたが、99年にF東京、06年に柏のJ1昇格に貢献した「昇格請負人」に白羽の矢を立てた。関係者によると、本人もベガルタ入りに前向きな姿勢を示しているという。

 ベガルタは昨年末、北京五輪代表候補でもある若手MF増田の獲得に動いたものの、本人が鹿島残留を決断。MF梁、関口らは契約を更新したが、攻撃的MFを引き続き探していた。トルシエ監督時代の日本代表候補合宿にも選出経験のある実力者は、うってつけの人材となる。

 佐藤は03年に横浜MでJ1完全制覇に貢献するなど経験豊富。人間性も優れており、若手中心となる来季のベガルタをまとめる精神的支柱となれる選手だ。サイドアタッカーとしての右足での精度の高いクロスは折り紙つきだが、トップ下としての実力にも定評があり、ロペスの穴を埋める存在としても期待がかかる。

 ◆佐藤 由紀彦(さとう・ゆきひこ)1976年5月11日、静岡県富士市生まれ。31歳。95年、清水商高から清水に入団し、98年にJFL時代の山形に移籍。99年にはF東京に加入し、J1昇格に貢献した。01年には日本代表候補合宿にも選出。03年からは横浜Mでプレーし、J1完全制覇に貢献。06年途中に加入した柏でもJ1昇格を経験した。177センチ、70キロ。

(2008年1月4日09時45分 スポーツ報知)





“経営者ヒデ”がペルージャ救う!

 元日本代表MFの中田英寿氏(30)が“経営者”としてサッカー界に復帰する可能性が出てきた。イタリア・セリエC1(3部)のペルージャが中田氏を仲介役に日本企業へのクラブ売却を検討していると3日付のイタリア紙コリエレ・デロ・スポルトなどが報じた。売却実現の場合は中田氏がフロント入りする可能性もあり、今後の動向が注目される。
 ペルージャのユニホームをまとった若き中田氏の写真とともに「ナカタがやってくる。ペルージャが欲しい」という見出し。06年W杯ドイツ大会後に現役を退いた中田氏が意外な形でイタリアのメディアをにぎわした。

 ペルージャは05年夏に破産のためセリエBからC1へ転落。その後も低迷期が続いて経営危機を迎えている。コリエレ・デロ・スポルト紙によれば、シルベストリーニ会長が今季限りでのクラブ売却を決断。2部ピサのコバレッリ会長とともに売却先の候補に挙げられたのが中田氏を仲介役とする日本企業だった。ペルージャの地元紙コリエレ・デロ・ウンブリアは候補としてイタリアに工場を持つYKKの名前を報道。地元ファンの間では、98年夏から在籍1年半で強いインパクトを残した中田氏に対してクラブ再建の救世主として期待が高まっているという。

 引退後は世界各国を渡り歩いてサッカーの普及と社会貢献を行ってきた中田氏だが、以前からビジネスへの関心が高いことで知られていた。東ハト執行役員としてヒット商品の開発に携わったほか、なでしこリーグに「モック」という冠スポンサーをつける橋渡しをしたこともある。今回の一件でも売却実現の場合は役員を含めて中田氏のフロント入りの可能性が浮上しており、ビジネスという新たな“ピッチ”で活躍するかどうかに注目が集まっている。
[ 2008年01月04日付 紙面記事 ]