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オシム指令「将来性ない選手呼ぶな」

育成に重点を置いてU―22代表を招集することを明言した反町監督


 U―22日本代表の反町康治監督(42)が9日、熊本市内のホテルでキリンチャレンジ杯U―22米国代表戦(2月21日、熊本県民総合運動公園陸上競技場)に向けた会見を行った。同監督はA代表のイビチャ・オシム監督(65)から将来性の低い選手の招集を禁止されていることを明かし、結果だけでなく育成にも重点を置く方針を示した。10年W杯南アフリカ大会を見据えて北京五輪予選を戦い抜く。

 今年は北京五輪の出場権獲得が至上命令となる反町監督だが、育成重視の方針は変わらない。「オシム監督から“現時点で能力が高くても3年後にダメな選手は選ばないように”と言われている」と、選手選考に関する注文を受けたことを明かし「五輪予選の結果はもちろん重要だが、将来を見据えて戦っていく」と力を込めた。

 そして10年W杯南アフリカ大会で戦える選手を育てるため、反町監督は選手選考のキーワードに「スピード」を掲げた。「技術は試合をこなせば向上するが、スピードは生まれ持ったもの」とトレーニングでは得られない資質を持った選手が対象になることを強調。その上で日本国籍取得を目指す柏のFW李忠成(韓国)と浦和のFWエスクデロ(アルゼンチンとスペインの二重国籍)の招集にも興味を示した。

 2月21日の米国戦、同28日の北京五輪予選初戦(香港―バングラデシュの勝者と対戦)に向けたU―22代表の熊本合宿は同18日にスタートする。一方のA代表は同15日から千葉合宿を予定しており、一部日程が重複。北京五輪世代からもDF水本(千葉)らがA代表に招集される可能性が高い。五輪切符獲得だけにこだわるなら、U―22代表の活動に専念させる選択肢もあるが、反町監督は受け入れる意向で、7月のアジア杯などにも選手を送り出す考えだ。

 アテネ五輪代表でW杯ドイツ大会メンバーに選出されたのは、オーバーエージのMF小野(浦和)を除けばDF駒野(広島)、茂庭(FC東京)の2人だけ。下の世代の押し上げが少なかったことが、選手層の薄さにつながり惨敗の一因になった。「この世代から何人が10年W杯南アフリカ大会のピッチに立っているかが重要」。反町監督は五輪予選の重圧の中、結果を育成を、どん欲に追求する。
[ 2007年01月10日付 紙面記事 ]



ロナウドベッカムカッサーノまで レアルに大粛清の嵐か

 解雇される選手が相次ぎ、まさに粛清の様相を呈しているレアル・マドリーの雰囲気はよどんでいる。規律に厳しいのはファビオ・カペッロ監督のやり方らしいが、結果はついてきていない。スペインのスポーツ紙『アス』によれば、この状況のためレアルのチーム内は一触即発の状態に陥っているようだ。

 カペッロは火薬庫の中に座っているようなもので、ラモン・カルデロン会長にもこの状況を伝えないわけにはいかなかった。会長からのお墨付き(本心かどうかは分からないが)を得たことで、カペッロは大幅な方針変更を決意したらしい。グラウンドの中で“銀河系”の名にふさわしいプレーを見せられない選手たちの過剰な個人主義にこれ以上耐え続けることはできない。

 真っ先に名前が挙がるのはロナウド。『アス』紙によれば、カペッロとクラブ首脳陣との話し合いの大部分はロナウドに関するものだったようだ。カペッロは毎日の練習を十分にこなさないロナウドの怠けぶりを責めているようだ。彼をアイドル視している若いファンにとっても最悪のお手本となってしまう。この悪い見本を取り除くため、すぐにでも移籍市場で売りに出さなければならない。
「できるなら、冬の移籍市場で今すぐに売ってほしい。彼を今の状況に置いておきたいとは思わない」とカペッロはクラブに伝えたらしい。また、カッサーノカペッロがレアルに不要だと考えている選手の一人。ベッカムに関しては言うまでもなく、「契約を延長しないでほしい」とのことだ。

(C)SPORT

[ スポーツナビ 2007年1月10日 12:20 ]